話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

精神科医が見つけた3つの幸せを読んで  その2

遊びの達人は私の両親


私の両親は中学校の教員でした。

父は英語の教師で、最後は校長になり、途中は中国語の大学院に行き退職してからは中国語の教師になりました。

母は音楽教師でブラスバンドの指導もしていたため、ほとんど家にはいませんでした。


そんな両親は、今でも私の遊びの達人です。

愛媛に住んでいたため、両親が遊びに行くぞ!という時は、ほとんどが

四国から出て、キャンプだったり好きだったりドライブだったりなのですが、40年以上前のことなので

出かける手段は全部船でした。

忙しい日々のため、遊びに出かけることを決めるのは2〜3時間前。


その時間は船が出る時間なので、

待ったなしです。

車で出かける時は、宿も決まっていないことが多く、車に布団が積んであったり、キャンプしたり。


宿題があろうとなかろうと関係なしでした。

自分たちの仕事、いわゆるテストの点つけ等も、船の中でしたり夜行列車の中でしたりしていました。 

自分たちの宿題のことを覚えていませんが、親たちが旅先で仕事をしているのは、良く覚えています。


土曜日の夜船や夜行列車で、

スキー場まで行き日曜日に滑って、

月曜日の朝帰るというハードワークでした。

三人姉妹で、思春期になると

誰が親の遊びについていくか、

じゃんけんで決めたりしたものでした。

 

旅に出なくても、私が中学時代、塾で遅くなって帰っても、二人で喫茶店にドライブに出かけて留守だったりして、逆に私が年頃の娘がチカンにでも会ったらどうするの?

と言ったこともある位でした。


今思えば、両親はストレスフルな日々だったのだと思います。


仕事も忙しく、自宅では父が末っ子の母の家を継いだため、隣には祖父母や祖母が住んでいました。


母が20年前に脳出血を起こし、身寄りの無い母の双子の伯母も仲良く脳出血を13年前に起こしてから、今90歳の父は4年前まで二人を介護してきました。

そんな父は80歳半ばまで、時々母たちをショートステイに預けては、関西まで夜行バスでスキーを滑りにも来ていました。

 

もちろん遊んでばかりではなく、勉強する時は、家族みんなで勉強していましたが。

 今ならその気持ちはよくわかります。

まだまだ今でも私たち3人姉妹両親を越えて遊びの達人ではありません。


いつか追いつけるでしょうか?

 

 

 

 

「精神科医が見つけた三つの幸福」を読み、ペットと暮らすことは幸せホルモンゲットへの王道だ!

ペットの獣医師をやっています。


私の対象のペットは、イヌ・ネコ・ウサギ・ハムスターです。


この「精神科医が見つけた三つの幸福」を読み、ペットと暮らすことは幸せホルモンゲットへの王道だ!と改めて思えました。

 


当院では、この動物達のことを
“〇〇ちゃん”とか“この子”と呼びます。


動物の体調が良いか悪いかは、飼い主さんの顔を見るだけで判る位!


ペットが食欲が無いと、ご自分も食べられない飼い主さんは珍しくない日々。


まさにペットのセロトニン的幸福は
飼い主さんのセロトニン的幸福にも直結することも。
 
最近、コロナで在宅ワークの方が増え、ペットを飼われる方も増えてきました。


新しく飼われる場合は、やはり仔犬や仔猫からになることが1番多くなります。
そこで私が獣医師として、
1番気をつけているのが、
この子達のココロと身体の健康です。


え?!仔犬や仔猫のココロの健康?
ちょっとびっくりですか?


私は25年位まえからアメリカの先生から習い、犬猫の精神的なトラブルも治療してきました。


仔犬や仔猫は適切な早期に、犬猫とだけでなく、人や環境と良い出会いが無いと、社会適応能力が低下して、異常に怖がりになったりと
色々とココロと行動に問題が出やすいのです。


そんな時は必要に応じて、人の精神科領域の様々な薬物も使いながら、飼い主さんにペット達への対応を御指導しつつ、少しずつ社会に適応しやすいようにしていくようにしていきます。


私が飼っていたゴールデンのカノンも一歳まで、屋上に閉じ込められたまま飼い主の男性に虐待を受けていた犬でした。
1歳で引き取った時には、外の木や風も人も犬も怖くて歩けない犬でした。
でも、先日13歳で亡くなるその日まで、この子も時間をかけて心身の健康を取り戻すことができました。


家族やスタッフの協力で、少しずつセロトニン的幸福を乗り越え、次はオキシトシン的幸福とステップアップを踏んできました。


そして、ここ数年はナント
新しいワクワクすることに
一緒にチャレンジもしてきました!
ドーパミン的幸福です。


え?!犬もドーパミン的ワクワクチャレンジって何だろ?!ですか?


最近、寝たきりを防ぐ意味もあり、犬猫達にも筋トレを、飼い主さん達にやっていただくことを御指導させていただくようになっていました。


その一つに、犬をバランスボールに
乗せて体幹を鍛えるというのがあります。


このゴールデンのカノンは、最初コレをやろうと言うと、このバランスボールから遠く逃げてしまっていました。


そこで、我が家にはもう2匹犬達が居るので、その子達にバランスボールに乗って楽しそうにご褒美をもらうのを見せることにしました。


すると何回も何回も横目で見ているうちに、急に自分でも積極的に乗るようになったのです!


この様子は、私のYou Tube番組の“りえ先生のペットの未来チャンネル“の
筋トレバージョンでやってますので、良かったら観て見てください。


やれるようになった時の感動は、
とても大きいものでした。


その犬も、一緒に補助していたスタッフや私も、とてもワクワクしました。
これがドーパミン的幸せだったのでしょう。
そしてがんばってやってくれたことに感謝する、オキシトシン的幸福も両方感じさせてくれた出来事となりました。


そのカノンは、奇しくも樺沢先生の
この本の出版記念講演が終わる、あと少しの時に急に倒れ、残念ながら13歳で亡くなってしまいました。


その前の週は、実家の海で私と初泳ぎして、ワクワクのドーパミン的幸せをたくさん感じていたというのに  
でもこのカノンが亡くなる日、ナント偶然にも成人してちょっと関係がギクシャクしていた私の子供の兄と妹が偶々仕事が休みで、一緒にこの子の側で見守ってくれていたのです。
カノンの急変を知った、前の職場のスタッフやリタイアしたスタッフ達まで、駆けつけてくれ、お通夜から葬儀にも立ち会ってくれました。


たった一匹の犬が、こんなにも皆を一つに集めてくれたことに、感謝と感激もした日ともなりました。

 


私は、職場でペットを亡くした飼い主さん達と、その子が亡くなってからも年に一度位ですが、集まり
思い出話しをしたりしています。


亡くなってからも、ここに来て
私達と話すと、まだここにその子が居るようで嬉しいと言って下さる飼い主さんも居られます。


ペット達は亡くなってからも、
私達飼い主に幸せホルモンを
ココロの中で、ジワジワと出させてくれているようです。


皆さんも、いつの日か
そんなペット達と出会える日が来ますように💕

猫の歯周病は骨が腫れる!


猫の犬歯が歯周病になると、

歯周病は骨の細菌感染なのと、猫の歯の植わっている歯槽骨は、犬や人より薄い為

歯周病になると骨が腫れて、犬歯が押し出されて伸びた感じになります。

 


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最近、鼻から血が出てなめていたと、飼い主さんがおっしゃるので、歯の内側に歯周ポケット測定のプローブを入れると

1センチ以上入りました

この猫は、目の空いてない頃から診察させていただいていて、今糖尿病治療でインシュリンも打ってもらっていました。

ちょっと歯のケアが1年以上空いてしまい

4ヶ月前位前に、歯科ケアで異常を発見し

飼い主さんとの予定をあわせて

歯の処置を決めていました。

これ位だと、普通に食べているので

飼い主さんには、外からでは

わからないと思います。

獣医師でもプローブいれたり、歯科レントゲン撮影しないと、外から見るだけでは

診断は難しいと思います。

これは人の歯医者さんも同じですね! 

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猫の歯周病は、特に犬歯の部分は

歯周病でやられる骨が薄いので、

○骨が膨らむことがおおい為、歯肉も腫れた感じ

○それに伴い、犬歯が押し出される=挺出テイシュツという、状態になることが多いです

 


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レントゲン撮影では、歯の周りの骨が溶けて無くなっていて、歯の根の一部も腐って溶けていますね

猫の場合は、

歯肉を切って、骨を削って歯を抜くようにしています。

普通は歯を抜くエレベーターを、歯の縁に

沿っていれて、骨と外して抜くのですが

 

猫は歯も、骨も弱いのでムリすると、両方折れたり、割れたりと

大変なことになることが想定されるので

骨を削って歯を抜ぬことを私はよくやります。

歯周病で感染した骨の根の辺りや、炎症で膨らんで増生した、歯が生えていた骨も、きれいに削ってしまわないと

歯肉でその穴を覆って縫えないのです。

 

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これは、猫の頭のモデルに抜いた歯をあててみました。

深いでしょ?

簡単には抜けないし、このまま骨が腐って顔に穴があいて、膿がでるまで

飼い主さんには気がついて貰えないことになるのが、この構造からの理由です。
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抜いて、腐った骨を削って

中の歯周病で出来た膿や組織をガンガン洗浄して

歯肉を傷んだ場所をトリミングして

歯肉を延びるように歯肉フラップを作って

溶ける糸で縫いました。


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中で骨が出来るまで、約3週間エリザベスカラーをして、糸が切れないように

柔らかいフードを食べて貰います!

 

口の動きについていけるように、歯肉フラップを作って、歯肉を痛めないように縫うのが

1番大変で、気をつけているところです!

 

今この子は、オペして一週間たち、

痛くて涙出ていたらしいですが、涙が出なくなったそうです。

鼻血は微量だったからなめてしまって

写真撮影できてないのですが

可哀想でしたが、コレで他の歯は大丈夫なので歯磨きは可能な範囲でやっていただき、半年に一回位麻酔して歯のケアを人と同じようにしていく予定です!

 

猫の歯の治療最高年齢は、私は21歳です。

この子もずっとケアできるよう

祈ってます!

 

 

グラグラした歯を無麻酔で抜いただけで大丈夫?

先日こんなご質問があったんです

その人は猫ちゃんの飼い主さんでした.

ぐらぐらしてる歯が抜けそうなんですって.

 

で動物病院の先生が今度麻酔なしで抜いてあげるからって言われたんですって。

そんなことをしても大丈夫なんでしょうか?という質問でした。

ちょうどその時、お知り合いの歯医者さんも一緒にこのお話を聞いてたんです。

いや歯抜けたままじゃ歯周病治らないですよと。 

そのぐらぐらしてる歯の根のついていた骨などを掻把(菌に感染した部分を取り除くこと)しないと歯周病は治らないですよね!ってのが私の答えです。

で歯に関して言えば特にですけど、どうしても獣医さんの見立てっていうのが全然違うんです。私は1万頭以上20年以上にわたって犬猫の歯科をやってきた勉強もさせて来て頂いたという経験から言わせていただくと、歯周病って抜けたから終わりではないんです。

 

その歯医者さんのおっしゃるように歯の根っこに菌が入って骨が腐ったから、その歯がグラグラになったんです。

グラグラになった歯が抜けて上に歯茎ができたから菌はいなくなると思いますか?

ちょっと無理なんですね。そうすると何をするべきかと言ったら、今回その歯を支えていた骨とか顎の骨や周りの歯茎とか組織には歯周病菌が残っているわけです。

特に歯周病菌っていうのは空気が嫌いな菌ですから、歯がなくなり上から歯茎で蓋をされると余計中で菌が喜んでしまって増えやすいのです。

そこらの感染のある組織を取り除いて人間の場合はそのまま歯肉(歯茎)を縫わ,

ないままオープンってこともあるようなのですけど。

私は犬猫の場合は基本的には歯肉を縫います。

そっちの方が歯肉の伸びる速度の方が、骨が出来る速度よりも早いもんですから。

骨ができる前に歯肉が延びてきて歯が抜けた穴の中に入っちゃうぐらいの大穴を開くこと多いし、歯が抜けたあとに骨をきちんと作る意味でも、歯がぬけたり 抜いた上で、抜けた穴の中をきれいにすることが歯周病の感染を治療するのにすごく大事なんです。

 

ですから私だったら麻酔をかけて、抜いた根の周りの組織の菌で腐った部位を取り除いて綺麗にして他に歯周病がないかとか歯肉炎や歯周炎がないかをプロ-ブで確認したり歯科レントゲンで確認しましょう!と飼い主さんにお伝えすると思います。

ご参考になれば幸いです!

どうぞお大事に 





グラグラした歯を無麻酔で抜いただけで大丈夫?

先日こんなご質問があったんです

その人は猫ちゃんの飼い主さんでした.

ぐらぐらしてる歯が抜けそうなんですって.

 

で動物病院の先生が今度麻酔なしで抜いてあげるからって言われたんですって。

そんなことをしても大丈夫なんでしょうか?という質問でした。

ちょうどその時、お知り合いの歯医者さんも一緒にこのお話を聞いてたんです。

いや歯抜けたままじゃ歯周病治らないですよと。 

そのぐらぐらしてる歯の根のついていた骨などを掻把(菌に感染した部分を取り除くこと)しないと歯周病は治らないですよね!ってのが私の答えです。

で歯に関して言えば特にですけど、どうしても獣医さんの見立てっていうのが全然違うんです。私は1万頭以上20年以上にわたって犬猫の歯科をやってきた勉強もさせて来て頂いたという経験から言わせていただくと、歯周病って抜けたから終わりではないんです。

 

その歯医者さんのおっしゃるように歯の根っこに菌が入って骨が腐ったから、その歯がグラグラになったんです。

グラグラになった歯が抜けて上に歯茎ができたから菌はいなくなると思いますか?

ちょっと無理なんですね。そうすると何をするべきかと言ったら、今回その歯を支えていた骨とか顎の骨や周りの歯茎とか組織には歯周病菌が残っているわけです。

特に歯周病菌っていうのは空気が嫌いな菌ですから、歯がなくなり上から歯茎で蓋をされると余計中で菌が喜んでしまって増えやすいのです。

そこらの感染のある組織を取り除いて人間の場合はそのまま歯肉(歯茎)を縫わ,

ないままオープンってこともあるようなのですけど。

私は犬猫の場合は基本的には歯肉を縫います。

そっちの方が歯肉の伸びる速度の方が、骨が出来る速度よりも早いもんですから。

骨ができる前に歯肉が延びてきて歯が抜けた穴の中に入っちゃうぐらいの大穴を開くこと多いし、歯が抜けたあとに骨をきちんと作る意味でも、歯がぬけたり 抜いた上で、抜けた穴の中をきれいにすることが歯周病の感染を治療するのにすごく大事なんです。

 

ですから私だったら麻酔をかけて、抜いた根の周りの組織の菌で腐った部位を取り除いて綺麗にして他に歯周病がないかとか歯肉炎や歯周炎がないかをプロ-ブで確認したり歯科レントゲンで確認しましょう!と飼い主さんにお伝えすると思います。

ご参考になれば幸いです!

どうぞお大事に 





樺沢紫苑先生が犬猫と暮らす幸せについてお話しして下さいました。

こんにちは!
私は、仕事以外の勉強会では
5年ばかり精神科医の樺沢紫苑先生の勉強会に入っています。
なぜ入ったのかと言われると、仕事の内容を出版やYou Tubeで発信していくことに、学会であるとか業界との関係をどうやって樺沢先生は対処して来られたのか相談させていただきたかったからです。
その樺沢先生が犬猫と幸せについて、You Tubeでお話しして下さいました。

https://youtube.com/playlist?list=PL1gV4_eisFl9R_Leoi5i82PXGlkEQJsL7

良かったら見てみて下さいね!
本も新刊がてるようです。
良かったら皆さんも読んでみて下さいね!
都合つけば、出版記念イベントにも参加する予定です。

 

 

 

明日日曜は、呼吸器内科の先生とコラボライブです!

明日日曜、午前11時からFacebookで呼吸器内科の専門医の潤子先生とコラボライブをさせていただきます!今犬の誤嚥性肺炎が増えているらしく歯周病の犬は沢山居る!人の口の環境と誤嚥性肺炎の関連をお話しして下さるとのことでスゴク楽しみ!

日曜午前11時スタート!
https://www.facebook.com/junko.nakata.967
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