話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

本日建国記念日で、月曜なので当院はお休みですが、耳の治療やハムスター君の治療をさせて戴いています!

おはようございます。

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抗菌剤点滴治療中のぷぷ君!食慾旺盛です!


今朝は、耳のオトスコープ治療をされている“ぷぷ“ちゃんという、プードルさんの抗菌剤点滴での治療をやりました。今1日3回の抗菌剤の点滴治療をやっていますので

今日もこれから昼も夜もやります。

このプードルさんは、耳を動物病院で治療に通っていたけれど、ずっとなおらない

からと来院されました。

オトスコープ=耳の内視鏡検査をすると、なんと両方の鼓膜は完全に破れてなくなっていて、奥に白い腫瘍のようなものが 中耳に詰まっていたので、今それを病理検査に出しているところです。

耳からの菌も緑膿菌とsutaphylococcus imtermediusというのが検出され、緑膿菌には抗菌剤の内服が効かなくて、注射でしか効く抗生剤がなかったので、1日3回の点滴抗生剤を1時間づつかけて、点滴で治療しているところです。

 

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当院で検査する院内感受性テストは、菌を寒天にぬって、そこに様々な抗菌剤の入った丸いデイスクを置いて、寄ってこない抗菌剤をまず使用します。

鼓膜がないと聞こえないのでは?と言われるのですが、人もですが耳の神経さえ残っていたら、聞こえ方は悪くても骨伝導で少しは聞こえるはずですし、目が見えていると色々な情報を補って犬は動くので、鼓膜が破れて少し聞こえが悪くなっても、飼い主さんは気が付かないで、音に反応が鈍くなり大人しくなったと思う方も多いのではと思っています。

このワンは抗菌剤治療をつづけつつ、耳の感染源の菌を減らすべく、オトスコープ治療も併用しています。

今夜は目がずっと飛び出していて感染の酷い1歳のハムスター君の治療も、継続で実施する予定です。休診日といっても、実はあまり関係のないのが動物病院なのです(^_^)v

でも、治るのが一番嬉しいし気になりますし、病気の子を必死で直すと休みが取れるので

いかに動物達が急患にならないで元気でいてくれるかも、日々一生懸命考えています。

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これは、他の犬の緑膿菌の検査結果ですが、検査センターには菌の種類とそれぞれの菌に対してどの抗菌剤が効くかも検査を依頼するのですが,結果がでてくるのに10日以上かかってしまうので、それまでに使うのを寒天の検査でえらんでいます。