話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

口の中に出来る腫瘍って?その①

口の中に出来る腫瘍って、どんな風に
どんな場所に出来るのでしょうか?

堀ちえみさんの舌癌の報道で、少し興味を
持って下さる方も出て来られたように感じます。

人はこんな感じだそうです。

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犬猫も同じように、色々な場所に
腫瘍が出来ます。

人の口の腫瘍の死亡率は、実は乳がんより
高いそうです。

でも、怖がらないで下さい。
早期発見して治療すれば、80%の治癒率とも。

動物も、同じように早期に見つけて、
的確な治療をすれば、同じように
治癒率も高かったりするのです。

ただ、話すことの出来ない犬猫達は、私達が見つけてあげることが必須です。

腫瘍も良性悪性に関わらず
色々な腫瘍の現れ方をします。

例えば
①舌の上に潰瘍になるタイプ


②舌の上に塊を作るもの


③舌の中に出来るもの


④歯肉(歯茎)の上に潰瘍を作るもの


⑤歯肉(歯茎)の上に塊を作るもの

⑥歯の生えている骨の中に隠れるように
出来るもの

⑦歯の生えてる骨が腫れるもの 

⑧上顎の口蓋に出来るもの

9 唾液腺にできるもの
10口の粘膜に出来るもの


ざっとあげて、こんな感じです。


口の治療といえども、
歯周病だけが、口の病気ではないのです。

3歳以上犬猫の8割以上がなっているという
歯周病ですが、顎の骨の腫瘍と
区別するにも
歯科専用のレントゲンは必須!

日本の動物病院1万軒のうち、
2017年度調べで、歯科レントゲンの保有率は500台とのことでした。

さぁ、歯の治療を受ける前に
かかりつけの先生に
歯科レントゲンを使われるか
お聞きしてみませんか?

そして皆さんも
一度そんな目で、犬猫達の口の中を
見てみて下さいね!