話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

耳ダニの治療は、耳ダニを殺すだけでは絶対にダメ!

この猫の映像はは2013年8月に、私が耳ビデオとスコープを始めたばかりの頃の思い出深い患者さんです。

今なら、耳は悪そうに見えてなくても、

その犬猫の一生のうちに、一度は入れてみるべし!とまで思っている私です。

 

https://youtu.be/mH2xaCWpmGI


このねこさんは、約1年間よその病院でずっと定期的に耳掃除をしてきたそうです。

お薬も耳にいれてもらっていたそうです。

手持ちの耳の検査道具でもいわゆる麻酔をかけない診察室で入れるタイプの耳の検査道具で毎回みてもり、耳には何もいませんよと言われていたそうです。


でも治療に通っても次から次へと耳からの黒いものが出てきて心配になったきたそうです。

 

手持ちの耳の検査道具でもいわゆる麻酔をかけない診察室で入れるタイプの耳の検査道具で毎回みてもり、耳には何もいませんよと言われていたそうです。


でも治療に通っても次から次へと耳からの黒いものが出てきて心配になったきたそうです。


飼い主さんは当院に来られ『先生猫の耳からは茶色いのものが出るのは普通なんでしょうか?』と聞かれました

そんなことありませんよ、とかなり大人しかったねこさんなったので診察室でビデオとスコープをちょっと入れさせていただくことにしました。 

実はこの猫ちゃんは、私も持っている手持ちの耳鏡と言われる、耳の中を覗く道具でも耳ダニが私には見えたのですが。

普段ビデオスコープという耳の内視鏡のような道具は、使っているうちに熱を持つので普通は麻酔をかけないで入れることはありません。

その為に治療することはまず無理です。


耳ダニが見えたのでその日はレボリューションという耳ダニを治療する薬剤を背中に垂らして帰ってもらいました。

 

二日後この猫ちゃんに麻酔をかけてビデオとスコープ治療をすることにしました。

すると耳鳴りの治療をしたつもりなのに耳の中では耳ダニがまだうごめいていて交尾までしていました。

耳ダニが例え完全に死んでいたとしてもこの耳の中の分泌物の量の多さを見ると、耳ダニの治療は耳ダニを殺すだけでは、絶対にだめだと思いしりました。

 

レボリューションが出る前は、殺ダニ剤を耳に入れたりもしていました。

耳に洗浄液を入れて、綿棒で治療?も

普通にしていました。

そんな過去の治療をすごく後悔した、ビデオオトスコープで初めての耳ダニの治療をした猫ちゃんでした。

 

耳の中には耳ダニだけではなく細菌感染が起きていてそれが耳の壁は鼓膜をボロボロに炎症を起こしその分泌物と耳ダニが混ざって耳の2/3ぐらいが耳垢で詰まっていました。

普通に思う耳垢は耳掃除でどうにかなるかもしれないのは人間だけです。


人の耳垢も掃除しない方がいいと耳鼻科の先生はおっしゃっています。

これは普通の耳垢ではなく耳がダニや細菌などで炎症を起こしている分泌物だということなんだと考えを変えてほしいと思います。

ですから耳に液体を入れて揉んだり綿棒を入れたりすると、あの大量の分泌物の塊は鼓膜を破ってしまったりする可能性があります。

鼓膜がたとえ破れていても人も犬猫も聞こえます。耳の神経は生きているので

ただ聞こえづらいだけです。

この耳の分泌 汚いまま耳の中に抗生物質ステロイドを入れているとどうなっていると思いますか?

鼓膜が破れているかもしれない耳の中に洗浄液を入れて揉んだり綿棒で掃除している場合ではありません。

一度でもいいからまず耳のビデオとスコープで菰口や耳の壁の状態を確認してからでないと耳を触ることはとても危険だと思います。

耳は聞こえることがとても大切だと思っている飼い主さんは多いのですが

聞こえることも大切なのですが鼓膜の向こうは特に犬や猫は脳に近いということを覚えて行っていただきたいと思います。

長年炎症が続くと脳炎を起こしている犬猫達が多くいることが最近では分かってきています。

でも外から見ると耳が綺麗なのでまさか耳から膿炎を起こしているなんてことはなかなか分かっていません。

特に猫は鼻が出ている場合外からというよりも鼻から耳へ感染が拡がり中耳炎に起こしてる猫もたくさん見てきました。

この場合はマイクロ CT という特殊なctで検査することで 少しずつですが

判明してきています。


猫の耳の悪いかもしれないという仕草は、猫が顔を洗ったり首の付け根をポリポリとしっかりたり頭を振ることです。

猫が顔を洗う仕草言われる口の辺りを触る仕草は実は歯周病の猫にもよく見られます。


猫の耳の病気は、生後 一か月の子猫の鼓膜が破れて中耳炎になっている猫を治療し、耳の研究会で発表させていただいたたことがあります。

預かった子猫が急に倒れ死にそうになったので、子猫は耳から脳炎になっていることが多いので気をつけるようにという他の猫の勉強会で聞いたのをふと思い出し

体重500 G もない子猫の耳をビデオとスコープで見て治療したのが子猫の治療の始まりです。


その動画はまた他のところで出したいと思います。

耳の病気は生後1ヶ月でもなっています。

どこからその金が来たかと言うと歯周病と同じで上猫から感染したのだと私は思っています・

ですからよく猫に見られる顔を洗う仕草耳から少しでも茶色いものが出ていなくても一生に一度は耳のビデオとスコープで耳を見ておくことを私は強くお勧めします。

50%以上の猫は耳が悪いと思っています。

だって顔洗っている猫多いと思いませんか?


歯周病に関しては2歳以上の80%は歯肉炎歯周炎を起こしています。


歯の治療は歯石の治療ではないことを飼い主さんたちに知っていただくことも私の大切な人生のテーマです。

まず猫を飼ったら1度当院にご相談くださいね。


飼い主さんが気づく前にできるだけ早く耳と歯の病気のことを知っていただくことが幸せな猫の一生を作るとまで私は思っています。

まだまだ 猫の歯科と耳の治療の両方に詳しい獣医師は 

世界でもほとんどおられないと思っています。

まず飼い主さんにしっていただくことが先決です。


どうぞお大事に。