話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

歯医者さんにも得意分野があり、保険と無保険の差も難しい問題です。

先日、行きつけの歯医者さんにロードバイクで走っていきました

継続の治療が終わり、今日は時間ある?と聞いて下さり、追加でクリーニングもしてくださいました。
歯周病の専門医の先生にしておいて
とっても安心です!

私は歯医者さんを選ぶ時に、所属されている

学会をみます。

え?!歯医者さんに専門はあるの?

と思われるかもですが、医師にも専門があるように、歯科も実はかなり色々な分野に分かれています。

 

私は歯周病になりたくない、インプラントは出来るだけやりたくないので、歯周病予防に力をいれておられる先生を探すようにしています。

と言いつつ、保険では限界あるのです。

しかも、人は保険診療と無保険の混合は

中々難しいようですから。

 

保険では予防歯科はしてはいけないことになっているからです。 

これは秘密でも何でもありません国がちゃんと明記してあることです。

どこまでクリーニングをしてくださるかは、

その先生の考え方と技術と時間とのバランスだと思うからです。

 

最近無保険の歯科クリーニングにも行くようになり、よりピカピカな歯になって気持ち良いです。

来週は、その無保険クリーニングの先生に、私がチャントとブラッシング出来てるかのチェックアップなので、ちょっとズルした気分もするけどチャント先生には言います!

 

定期検診に行っていれば、安心なのか?!

保険診療の限界を大きな声では言えないけど、歯医者さんならきっと知っていること。

この先生のブログを拝読していると、 

 

http://hanohana.com/blog/?p=1095 

 

私も、そうそう!そーだよね!

何処に行っても同じ治療やケアじゃないんだ!って大きな声で言いたくなります。

 

獣医の世界も同じことがいえます。

どこの学会に所属しているかを私は見ます。

勿論、学会に所属しなくても誰も咎めはしないのですが、入っておられると

勉強される方で凝り性なんだな(笑)と思うのです。

 

関西では、麻酔内科、外科、眼科、レントゲンなどの総合学会は年に2回あり、それに参加するだけで4日から6日間病院を休ま無ければいけません。

勿論行かなくても良いのですか、全科をどうしても診ないと先に進めない動物の特性として、やはり基本私は行っておくようにしています。

獣医師は何度も言っているように、歯科の基本授業が未だにありません。

しかも昨年も、協議されたけれど、教える人が少なすぎるということで、却下されたとのことです。

 

ですから、今何が動物病院業界で多いかというと、

獣医向けの経営セミナーではもう、何年も前から

○歯石に関連するグッズをいかに売上を延ばすか?

○「歯石のとり方」など人の歯科衛生士さんが セミナーで教えるなども見かけます。  

講義だけのようで、これで3000円位のセミナーで、なんてリーズナブル。 

機械屋さん提供だったりします。 

 

外から見えている歯石を、取るだけ?!

 

あとは、こういうセミナーに有料数人の歯科に詳しい先生のセミナーを総合学会2時間くらい講義に参加して聞かれる

のが一般的ではないかと思います。

 

デンタルレントゲンや歯科ユニットを買う方は、費用も200万以上はかかるので、

歯科の研究会で勉強されたり、歯科に詳しい先生についたり、アメリカやヨーロッパに勉強に行くというのを良く聞きます。

 

私も、20年前位にアメリカの獣医歯科の専門医の先生の講義を半年に一度来日された気がするので、合計4日間参加し、動物にも歯科が出来るんだ!と感激に打ち震えたのを

今でも覚えています。

モチロン実習はなし!

その後、その先生は来日をやめてしまい

私の気持ちは宙ぶらりんに。

でも、その頃私はそのやり方で初めて無謀にも、犬歯が抜けて鼻に大穴の開いた20歳の小型犬を手術して治したことで、自信が少し!ついたのでした。   

そのワンちゃんは、口から鼻にご飯が入らなくなり、元気に! 

その後も、くしゃみの止まらないヨークシャーさんの犬歯から鼻に穴が空いているのを発見して、犬歯を抜いてくしゃみが治り感謝されたりしました。

当時は、勤めていたのもあり歯科レントゲンは勿論なし!

良くやったなぁと思いますが、その頃は歯科レントゲンが存在しているのにも、その講義では授業なく、疑問にもおもわず、

くしゃみ≒上の犬歯

プローブで穴が空いてるのを発見!という 

シンプルなやり方の私でした。

知らないって、怖いけど。

 

その後、別のアメリカの獣医歯科の専門の先生の勉強会に参加し、数年毎月東京に5年以上は通って基礎を勉強したり

小動物歯科研究会のレベル4認定をを講義4日間実習4日間の内容でいただいたりしましたが、資格を取っても私は最低限の知識を知ったという感覚でした。

アメリカの獣医歯科学会の一般獣医師向けの実習も3年間12日間行って受けましたが、

それでも不十分で、

日本でも何回も歯科専門医の先生の講義やトレーニングに参加しています。 

歯といっても、人はどんな区分けか不明ですが、犬と猫、それにうさぎもやりました。

それぞれの動物で、それぞれやり方も病気も違います。

 

また歯だけではなく、

○歯を支える骨や歯肉の腫瘍

○舌や唾液腺の腫瘍 

○口や歯の基礎、道具の勉強

 

歯周病の基礎

歯周病を治す歯周病外科

○小児歯科

○矯正

○腫瘍や重度歯周病による顎切除

○顎の骨折 

ざっと勉強させていただいたのを思い出しただけでも、こんな感じです。

 

一人で全部はムリ!と

最近はうさぎも可能な限りやらないようにしています。

腫瘍で、顎切除伴うようなものは

放射線治療も必要だったりするので、

大きな設備の整った処にお願いしています。