話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

動物病院に電話して、動物の様子を問い合わせることの是非

ペットのグループでの話しです。

Aさん「犬の〇〇なのが心配になって、病院に行った方が良いのか心配です。」

↓  

Bさん「それは心配ですね!私も心配な時は良く獣医さんに電話しますよ!」 

Aさん「私も良く獣医さんに、電話して聞くんてすけれど、中々原因判らなくてー」

 

さてこの会話に対して。


ちょっと言いにくいのですが、電話しても、結局飼い主さんの観察力の上の話しなので、冷たい言い方かもですが、私は必ず連れてきてくださいと伝えてもらっています。

 

電話をしていただくと助かるのは、

当院では

○1ヶ月単位の調剤に時間の必要な薬や、処方食など、来院前に予約していただく必要のある場合

○動物が緊急状態で、当院が受け入れ可能かとか、緊急の受け入れ準備が必要な場合

 

などは、是非電話していただくと助かります。

でも、それ以外は基本動物を直接診ないと

わからないことが殆ど

 

昔から、自分はしないので他の方は病院にかけて居られるのかもてすが、 人の病院にはほぼ電話相談はされないと思うのに、なぜ犬猫や動物のことだけは、良く電話して聞いて来られるんだろうと常々思っていました。

 

スタッフが基本電話に出てくれることが多いのですが、来院されている動物達の対応をしていたり、保険請求の書類を作っていたり、飼い主さんスタッフ達も薬を作ったり、入院している犬猫の世話もしている最中が殆ど。

色々話を聞いたあと、私に繋ぐかいつも迷ってくれていました。 


でも関係が悪くなるから、診察に行った方が良いかの相談は、困るからと中々言えないなぁとは悩んでいました。


でもある日、ある動物病院向けの雑誌に
動物病院には昔専門を持たず動物病院も少ない時代の昔からの風習?!で電話をかけて聞いてしまう人がまだまだ多く、これを動物病院サイドは飼い主さんに中々言えず、これが実は高度医療を提供する時代になっている動物病院の効率を悪くしてるという記事を読んだことがありました。
それからは、自分達の効率を良くすることは、その時間に勉強も出来るし、院内に居られる動物達や飼い主さんにも時間を多く使えると思うようになりました。
それからは、電話やネット診察の制度を作り、飼い主さんから相談の電話があると、診察の順番通りに電話診察をするかどうかをスタッフには伝えて貰っています。


他の飼い主さんは、それを聞きに来院されているのに、他の飼い主さんをまたせてしまうし、スタッフや獣医師もやりかけていた作業の手を止めてしまい、効率が悪くなってしまっているのは、事実です。
基本は、緊急で何か動物病院サイドにその準備をしておいて貰う必要がある以外は、直接行って触って貰って診査を受けるしかありません。


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一度だけで判らなくても、何回か相談受けていると、あれ?と前のとの違いとか、タイミングが獣医師もつかめるので、ぜひ懲りずに何回か連れて行ってあげてくださいね