話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

3ヶ月齢の子犬の顎の中はどうなっているのか? 上の顎 

上の顎全体の写真です!
 
向かって左が折れた乳歯のある方
上の顎の骨の中には
前歯の内側に前歯の永久歯の赤ちゃんが6本待機しています。
そして永久歯の犬歯は乳犬歯の前にあります。
まず、抜く前に永久歯の位置や永久歯があるか!
も確認します。
そうしないと、どこにエレベーターという、刃物を入れて
折れた歯を抜く作業をすれば良いのか、決めることができません。
 
乳歯が抜けない時も、永久歯がどこにあるかを確認しないで
避妊や去勢する時期になっても残っている!
だけで抜くことは、永久歯を傷つける場合もあり
とても危険なことなのです。
 

3ヶ月齢の子犬の歯が折れたら?その2

こちらが、折れた上の乳歯犬歯
乳歯の神経と血管が露出してしまっています。菌がそこから、入ってしまいます。
成犬なら感染した神経を抜いて、詰め物をして治します。

 

  
 歯科レントゲン撮影をすると、
乳歯の下には、永久歯の赤ちゃんがギッシリ!
このままでは、折れた乳歯から、顎の骨を伝って永久歯も感染してしまいます。
 
 

3ヶ月の子犬の乳歯の犬歯が折れちゃった!その1~正常な折れてない乳歯の顎の中のはどうなってるのかな?

大きいけど、まだ3ヶ月にならない

 

ボーダーコリーの仔犬さんです!

 

こちらは、折れて無い乳歯犬歯!

 

そのレントゲン

大きいけど、まだ3ヶ月にならない

ボーダーコリーの仔犬さんです!


こちらは、折れて無い乳歯犬歯!


そのレントゲン

 

猫の皮ふ病→好酸球肉芽腫?!

先日、4匹飼われておられるお家の一匹の猫さんの皮ふがタイヘン!とお母さんが連れてきて下さいました!

2週間効く抗菌剤をお注射して、アレルギーと、仮定してお薬をだし、なめこわし防止のエリザベスカラーを着けて戴くことにしてました。

見た限りでは、猫の好酸球肉芽腫とそっくりですが、原因はアトピー、食物アレルギー等も原因かと言われていますがハッキリしていません。

猫のアトピーのIgE検査が出来たことですし、

繰り返すようでしたら、その検査や病理検査も視野にいれていきましょうとお伝えしました。

残念ながら猫の食物アレルギー検査は、私の信頼している動物アレルギー検査センターではまだです。

早く良くなりますように!
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犬猫の歯の治療って何やってるのと聞かれたら?!

犬猫の歯科≒歯石取りと思う人多いみたいですね。

うちの常連の飼い主さん達は、歯磨きしてる飼い主さんも多いから歯石は殆ど無いんです。

でも半年に1回位は人と同じ歯科チェックとケアに来院されます。
歯石付いてる人は、歯医者さん逆に行かないよねって。そりゃそうだ。

で、ここ大切

歯石は歯周病の原因じゃなくてプラークという細菌なんだよね。

その細菌が口の中にあると、肺炎起こしたり、血液に載って血栓おこすのも人と同じ

写真は1番歯周病の起こして易い、犬歯の内側の歯周ポケット測定中

歯周病になりやすいとこは、歯石の多いとこでは無いのも当然だし、歯磨きだけやサプリだけで、歯周病防げたら、歯医者さん不要でしょ?!なぜか犬猫だけ、そう思うらしいですが。

犬猫の歯科は何してるの?と聞かれたら人と同じことやってます。以上!

今朝は朝8時から、皮膚科学会のスキンケアの円卓会議に出席しました!

今朝は獣医皮膚病学会の、皮膚専門動物病院の江角真梨子先生の朝の円卓会議という名の、保湿剤の上手な選び方の会議に出ました!

犬猫だけでなく、あとで先生のスキンケアや髪のケアにより食いついて教えていただきました。
私も頑張ってみます!
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犬の舌癌は?


今、芸能人の堀ちえみさんの

舌癌のことが、話題になっているようですが、

私も犬の舌癌をたまに見つけます。

 

このワンちゃんは、以前は宝塚にお住まいでしたが、硬い物をかんでしまい奥歯を折ってしまい、当院で神経を抜いて詰め物をされたのですが、その後故郷の広島に戻られたのですが、毎年歯科ケアに来院されているのですが、4年前

位に当院で歯科処置の麻酔の為に気管チューブを入れようとして、舌を持ったら堅い部分がありました。

左右を比べると喉にむかって、右の舌乳頭の部分が硬かったので、そこの細胞を針で刺して病理検査に出すと、なんと舌の扁平上皮がんでした。

そう、堀ちえみさんと同じだったのです。

 

そこで、三重県の腫瘍の専門病院をご紹介しそこで腫瘍を取って頂きました。

そのワンちゃんは、手術したその日に帰りに西宮にある当院に寄って下さり、元気な姿を見せてそのまま広島に帰っていかれました。

 

昨日も、年に1度の歯科ケアの日だったので、

麻酔した時に舌と、歯の詰め物から菌が入ってないかのレントゲン検査もさせていただきました。

飼い主さんが歯磨きも上手にしてくださっているので、軽度の歯肉炎はありましたが、

何も問題のない口でした。

 

当院でも、その年にやったワンで三匹くらいの舌癌を見つけたのですが、一匹のワンちゃんは

柴犬の雑種でしたが、3年位歯科ケアをされておらず、15歳だからそろそろいつ麻酔もかけられなくなるかもしれないから、最後と思って歯科ケアをしましょう!と麻酔をしたら

舌に直径一センチの悪性黒色腫という癌が出来ていました。

その子は、毎日お家の方が歯磨きされていたそうで、歯石もほとんど無かったのですが、

舌のど真ん中に腫瘍がこんもりとありました。

出血しておらず、痛がりもしてなかったので

気づかないかったようです。

当院ではそれ以降歯科ケアの時は、舌をきちんと触るようにしています。

 

どの犬も腫瘍を切ったといっても、早期発見だったので、その部分だけを丸くくりぬいた他は、抗がん剤治療が不要のまんま、再発せずに元気に暮らしてくれています。

 

口の中の腫瘍は、口の粘膜や舌の表面に見えるしこりを作るだけでなく、舌の奥深くや、顎の骨の中に腫瘍をつくります。皆さんも定期的に口や歯科の病気に強い動物病院で、歯科ケアを定期的に受けて、口の腫瘍も見て下さいとおねがいしてみて下さいね!

 

写真の向かって舌の右側が、腫瘍を切った方です。こんな場所にできたのを、発見できたのは

ラッキーな出来事でした!

もう一つの写真は、折れた歯の神経を抜いて詰め物をした奥歯のレントゲンです!

この日は、耳は綺麗なのが過去続いていたのですが久しぶりに耳のオトスコープ検査をしたら、汚かったので細菌検査をして、オトスープで治療しておきました。

オトスコープの結果は、スタッフブログで!

 

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