話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

犬猫の、皮ふ、耳、歯、行動学などでご質問あれば、ブログやYouTube、Twitterとかでお答えしていきます。(^_^)v

 
こんなのやってみました。
 
ここからも質問受付ます。
これはブログやYouTubeでも可能な限りお答えしていきます。
 

f:id:petnomirai:20190216032752j:plain

聞きたいことは、質問箱やりえ先生のペットの未来クリニックへの質問コーナーへ

 緊急速報!!犬や猫にはチョコは玉葱をあげるより危険です!

f:id:petnomirai:20190214142516j:plain

いぬねこにとってチョコは玉葱をあげるより、危険な食べ物です!

今日はバレンタインデーですね!

実はいぬや猫にとってチョコは玉葱をあげるより、死ぬ可能性がある食べ物です。

それはデオブロミンという神経毒になる物質が入っているからです。

ミルクチョコとか、デオブロミンの少ない物は無事なこともありますが、

ダークチョコなど、カカオの含有量の多い物はとても危険です。

 

私の知人の獣医師の家でも、振り向いたら犬が大量に食べて、倒れてしまって大慌てをしたというのも聞いたことがあります。

対症療法は、できるだけ早く吐かせることです。

犬や猫は約1~2時間は食べ物は胃の中にあると言われていますが、

塩を飲ませるとか自己流は誤嚥の可能性もありますので、キチンと動物病院で吐かせる処置をされることをオススメします。

 

 

私はバレンタインデーに便乗して、自分の分のご褒美チョコも買ってしまいついつい、人に上げるよりも自分が先に食べててしまいました。

さて、この時期たまにあるのが、飼い主さんが“チョコを作っていたら、いぬや猫に食べられた~!”と言って飛び込んでこられることがあります。

可哀想だったのが、手作りチョコケーキを全部いぬが食べてしまって、彼氏にあげるのが無くなり、娘さんは泣くし、お母さんは娘も心配だけど、いぬも心配で動物病院に飛び込んで来られたお家がありました。

私も、いただいた高級チョコを、我が家のゴールデンか箱ごと食べたことも、過去経験があります。

勿論、即吐かせましたけれど、あれ食べたかったなーと今でも、思っていますが

置いていた私が悪かったので、怒るワケにもいかず無事だったことに

ホッ安心したのを覚えています。

 

あとチョコの包装の仕方にもよりますが、そのチョコの包装の銀紙も腸につまる可能性もありますから、ゴミ箱に捨てるのも、キッチリふたの閉まるゴミ箱や外のゴミ箱に捨てるなど、チョコを食べたあとも気を付けてくださいね!

 

素敵なバレンタインデーになりますように!(^_^)v

 

 

食物アレルギーのツボにおちないで欲しいから~手作り食を頑張っている方にも・・良かったら

“食物アレルギーは、自分で選ぶのは難しい”

と書いてしまいました。

手作り食を頑張っている方には、頑張っているのに申し訳ないなと思います。

それは、少し皮ふがよくなった方もおられるに違いないからです。

 

アレルゲンがバッチリ当たっていたら良いなとおもいますし、

私も、飼い主さんが犬にあげてきた食事の内容の歴史をお聞きして、なんとなく

それはアレルゲンだったのかな?と思うこともあります。

 

私がなぜ、そんな風に動物アレルギー検査センターのアレルギー検査をオススメするのでしょうか?勿論私は検査センターの回し者でもありませんし、獣医アトピーアレルギー免疫学会の優秀な会員でもありません。

 

私が、動物のの皮膚の世界に入ったきっかけが、歯の治療をした犬達の皮ふや涙やけがとても綺麗になって、私としては一生懸命歯周病の治療や.難しい口腔外科もやったのに、見える皮ふを1番喜ぶ飼い主さん達をみて、それならそこも極めてみよう!と

スタートしたのが当院を開院した約10年前位からでした。

 

私が一人で独立し“りえ先生の動物病院”を開院した時、自分の得意なことを

ホームページに列挙しました。

歯科、行動カウンセリング、皮ふ、耳の病気などを書きました。

 

すると、関西の各地域から色々なアレルギー検査もされ、手作

り食もされてきたり、九州のアレルギー専門病院にも1年間行かれても治らなかったなど、愛犬の痒みと闘ってきた色々な飼い主さんとお会いする体験をさせて戴いてきました。

お聞きすると、当院は様々な皮膚で有名な動物病院に行ってこられて、それでも良くならないので、最後にここに来られたという方もおられました。

そんな飼い主さんは、食物アレルギーと診断され除去食フードを10年以上頑張っていたり、手作り食を頑張っておられたりされたりと熱心な方が沢山おられました。

 

それまで、私はもともと皮ふの専門科でもなく(今も)、元々犬猫の問題行動カウンセリング等の行動学や、歯科を得意として元の動物病院ではやってきていました。

その為

○この犬やねこが痒がっている場所はホントに、その犬やねこが痒いからなのか?

○犬ねこの引っ掻いている場所が、ホントに痒い場所なのか?

(身体が硬くて、届いてないのかも? その下になにかないのか?)

などと、飼い主さんのおっしゃることと、犬ねこの行動をじっと観察して

その違いを想像したり、飼い主さんにその行動を観察して戴くようお願いする習慣が

元々ありました。

 

だって、歯を治して皮ふや涙やけが治った経験を沢山してきていましたから。

 

食物アレルギーの除去食を選ぶことは、実は皮膚を治すのに最重要課題ではなく

最初にクリアしておいて、除去食をスタートしておいて貰って痒みの原因となることから、結果がスッキリ出るので、痒みから引き算しておけるの位の精度をもっていると

経験から感じるからなのです。

 

1番気になる、犬の食物アレルギーは科学の力でまずは、のりこえてしまって

他の原因を治療していくと、最後は除去食を止めてみても、全然平気です!

という犬達が当院には沢山います。

それから、好きな食事を手作りして、犬と楽しんでいる飼い主さんも沢山おられます。

 

当院に、痒みが止まらず食物アレルギーと病院で診断されて、食慾もなくてっていたのに、除去食をがんばりつづけていた飼い主さんもおられ、“やっと転院してきました“

とおっしゃってくださった時には、末期のガンだったワンちゃんもいます。

 

基本は、アレルギー検査を勧める私ですが、最終的にもう痒みや炎症がないなら

数値が高くても、普通の食事に戻して好きな物を食べて貰っている犬達が

ほとんどです。

また食事しか原因が考えられない!となったら

戻せばいいじゃないですか!

って思ってやっていま

f:id:petnomirai:20190213210309j:plain

ほんとに、その痒み=アレルギー?アトピー


す。

痒いからって

食物アレルギーのツボにおちないで欲しいと思っています。

詳しくはまた、おいおいと

 

 

 

ハム太郎元気になってきました!

f:id:petnomirai:20190212155507j:imagef:id:petnomirai:20190212155512j:imagef:id:petnomirai:20190212155937j:imagef:id:petnomirai:20190212155943j:image

日曜日に、目が取れてしまった!と

来院されたハム太郎

1月下旬から、目が飛び出してきて、通院されていたそうですが、ついに目が取れてしまったとのことでした。

まだ一歳!

点滴をして、お家で流動食を頑張っていただいたら、今日は随分元気になったので麻酔をかけて、これ以上目をこすって傷つけないようにカラーをして、目を縫ってレントゲン撮影もしました。

レントゲンは、歯科専用レントゲンが最適なので、当院では良く使います。

頭の骨は、アメリカの獣医歯科学会に行った時に、犬猫モルモット、ウサギ、フェレットと一緒に買っておいた、頭蓋骨モデルです!

こうやってレントゲンと比べてみると、判り易いでしょう?

ドライフードも食べづらいとのことで、

下の前歯も少し長いのでカットしておきました。

早く元気になって、カラーが外せたら良いね!

本日建国記念日で、月曜なので当院はお休みですが、耳の治療やハムスター君の治療をさせて戴いています!

おはようございます。

f:id:petnomirai:20190205220635j:plain

抗菌剤点滴治療中のぷぷ君!食慾旺盛です!


今朝は、耳のオトスコープ治療をされている“ぷぷ“ちゃんという、プードルさんの抗菌剤点滴での治療をやりました。今1日3回の抗菌剤の点滴治療をやっていますので

今日もこれから昼も夜もやります。

このプードルさんは、耳を動物病院で治療に通っていたけれど、ずっとなおらない

からと来院されました。

オトスコープ=耳の内視鏡検査をすると、なんと両方の鼓膜は完全に破れてなくなっていて、奥に白い腫瘍のようなものが 中耳に詰まっていたので、今それを病理検査に出しているところです。

耳からの菌も緑膿菌とsutaphylococcus imtermediusというのが検出され、緑膿菌には抗菌剤の内服が効かなくて、注射でしか効く抗生剤がなかったので、1日3回の点滴抗生剤を1時間づつかけて、点滴で治療しているところです。

 

f:id:petnomirai:20190211090524j:plain

当院で検査する院内感受性テストは、菌を寒天にぬって、そこに様々な抗菌剤の入った丸いデイスクを置いて、寄ってこない抗菌剤をまず使用します。

鼓膜がないと聞こえないのでは?と言われるのですが、人もですが耳の神経さえ残っていたら、聞こえ方は悪くても骨伝導で少しは聞こえるはずですし、目が見えていると色々な情報を補って犬は動くので、鼓膜が破れて少し聞こえが悪くなっても、飼い主さんは気が付かないで、音に反応が鈍くなり大人しくなったと思う方も多いのではと思っています。

このワンは抗菌剤治療をつづけつつ、耳の感染源の菌を減らすべく、オトスコープ治療も併用しています。

今夜は目がずっと飛び出していて感染の酷い1歳のハムスター君の治療も、継続で実施する予定です。休診日といっても、実はあまり関係のないのが動物病院なのです(^_^)v

でも、治るのが一番嬉しいし気になりますし、病気の子を必死で直すと休みが取れるので

いかに動物達が急患にならないで元気でいてくれるかも、日々一生懸命考えています。

f:id:petnomirai:20190211090814j:plain

これは、他の犬の緑膿菌の検査結果ですが、検査センターには菌の種類とそれぞれの菌に対してどの抗菌剤が効くかも検査を依頼するのですが,結果がでてくるのに10日以上かかってしまうので、それまでに使うのを寒天の検査でえらんでいます。

 

食物アレルギー検査を見て、飼い主さんが手作り食や除去食を選べるのでしょうか?

食物アレルギー検査を見て、飼い主さんが手作り食や除去食を選べるのでしょうか?



結果がでで、それを見て除去食選ぶなら素人でもできるのでは?

ネットでも売ってるし~

答えは、

「やめておかれた方がよい」です。

折角高い検査をしたのに、数値を読むには

アレルギーのことを詳しく学んだ獣医師に任せた方がベストだと思うように

なりました。

私もまだまだ、勉強中の身ですが。

 

私もアレルギーを学びはじめた7年位前は、フードを売りたいから検査してると思われたくないので、数値の出た紙を渡して、フードを自分で選んで貰っていたのですが

会長の増田先先生から、

「食事を獣医師が選ぶことは、大切な治療の1つです」

とお聞きしてからは、私が責任もって選ばせて戴いています。

フードだけでなく、おやつもセレクトさせて戴いています。

そのことは、また!

IgE検査とリンパ球反応検査は、食べ物の何を認識しているのか?

実はそれぞれその食べ物の認識している部分が違うのです。

時々、ペット関係の方にアレルギーや皮膚等のセミナーをさせていただくのですが

自分の住んでいる地域で、どんな動物病院を選べば?

と聞かれる時は 私はどなたが どの会に入っておられるか把握をしているわけではないので

・獣医皮膚病学会

・獣医アトピーアレルギー免疫学会の両方に参加されている

獣医師のおられる動物病院をオススメ

しています。

(もっと可能なら 耳研究会vep もですが)

 

面倒ですが、食物アレルギーは痒いだけでなく、犬にとって涙やけが外耳炎

などの炎症という形ででてくることもありますし、その行動が

痒い!だけではない場合もあります。

 

そしてそこには、行動学も関係してきて、手を舐めたりする行動が

ストレスのせいなんてことになって、精神安定剤が出るということも

あるともお聞きします。

 

皮ふのトラブルを皮膚だけからアプローチしないというのが、私のモットーですが、

除去食を選ぶなら、獣医アトピーアレルギー免疫学会で勉強された方が

検査の数値を参考に選ぶだけより、深く食事を選択する目が肥えるのは、間違いないと

獣医師の皆さんにもお勧めしています。

 

食物アレルギーの道 いえいえ アレルギーや免疫の道は(勿論なんでもですが)

奥が深くて 面白いんです。

そして 結果が出た時の飼い主さんの喜ぶ顔が また嬉しいのです。

f:id:petnomirai:20190210173950j:plain

獣医アトピーアレルギー免疫学会って

 

なぜ、人はこの4型の食物アレルギー検査ができないの?

なぜ、人はこの4型のリンパ球反応検査ができないのか?!

 

人が、なぜこんな良い検査と思えるリンパ球の食物アレルギーの検査ができないのか

ということを先日お話ししました。

獣医アトピーアレルギー免疫学会会長の増田先生にお聞きすると、人間は1~2ヶ月入院してもらって何を食べたか全部検査していかないと、人のリンパ球反応検査の開発そのものができないんだそうです。

 

なるほど、仕事も休まないといけないですし社会生活も難しくなりそうですね!

またアメリカとか韓国とかよその国の犬たちが、

それをしたいと思っても特許の関係で海外では検査ができないのだそうです。

 

また、この検査の特徴として、他社のメーカーはアレルギーがある無し、プラスとかマイナスなのですが、アレルゲンの強さが数値で書いてあるのでアレルゲン数値の少ない食物を選ぶことができるのも強みです。

 

f:id:petnomirai:20190209174301j:plain

1型(IgE)と4型(リンパ球反応検査)の食物アレルギー検査例



では、この検査を見て、飼い主さんが除去食を選べるのでしょうか?

 

さてそのことは、また次の機会に!