話せない犬猫の原病巣を発見するりえ先生のブログ

犬猫の行動から、日本の獣医大では未だ授業のない歯科治療のこと。皮ふだけを治すのでは治らない犬猫の皮ふを、真の原病巣を探ることで治すのが好きな獣医師がぼつぼつ書いています。

獣医師の歯科領域のアドバイスは正しくないこともあると想定してみる?!  その1

 

獣医さんの、歯の分野でのアドバイスはほんとに正しいのか、ちょっと考えてみることは必要かについて
たくさん飼い主さんからお聞きするので、よくお聞きすることを書いてみます。
獣医さんから直接聞いたわけでは無いので、事実の程は不明です。

ご了承ください。

 

先日来られた、ポメラニアンさん。

乳歯が抜けず、獣医さんに乳歯を飼い主さんの手で揺らすように言われたから不信感を感じましたと、転院されて来られました。

 

これは、人もやらないように、やる意味はありません。

速、歯科で治療が必要な状況です。

医大学では、歯科の基本授業は今も無いので、仕方ないことだとは思います。

歯科だけは、歯学部があるだけあるなぁと

動物の歯科を20年位前から勉強するようになってから、しみじみ感じます。

卒業してから、眼科とか整形外科とかを習うのと、随分違う感じなのです。

歯科だけでも、人も小児歯科、成人の歯科でも、歯周病予防、歯周病外科、補綴=詰め物等、矯正など色々分野に分かれていて、奥が深いのでちょっと習った位では、ムリな感じ

なのが勉強してみると、判ってきます。

なので、転院されて来られた飼い主さん達が

獣医さんにされたアドバイス特集を組める程、色々な珍アドバイスをたくさんお聞きします。

でも私も卒業して勉強する迄は、同じことを本気で言っていました。

歯科はわからな過ぎるので、せめないであげていただくようお願いしています。

私の得意分野は

特に

○小児歯科

歯周病予防

歯周病の外科治療

かな?!


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犬歯の乳歯が残って、永久歯の位置が残念ながら、うまく生えることが出来ていませんでした。

犬は乳歯が抜けたら、直ぐにその下から永久歯が生えるように、待っています。

人のように、すきっ歯の時期がほぼありません。

 

正常の形はこれ!


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犬はハサミ咬合といわれ、お菓子の箱のように上の歯が下の歯にすれ違うように被さって生えています。 

犬歯は指を組み合わせるように生えています。

人は上と下が接して支えあうように生えています。

でも、何かの原因で乳歯が抜けないなら、永久歯は出られないか、出ても横から出てきます。

 

この犬だと、基本下の犬歯は内側から生えるのですが、上顎にずっと叩かれるので、十分な長さまでそとに出ることが、できておらず

上の顎の歯肉に当たっていました。

 

だから、ちょっと痛くて何か玩具をいつも

噛んで、その違和感を解消している状況でした。

 

このことが起きたのは、生後5ヶ月令位

 

子犬の頃から、ぜひ私に歯を見せてくださいね!